キーフレーム [Keyframe]

キーフレーム [Keyframe]

キーフレームとは設定値の変化量を動き(アニメーション)として表現する機能のことです。例えばある物体が位置Aから位置Bに5秒掛けて移動するようにするには始点と終点にキーフレームを設定します。するとソフト側があいだの抜けた動きを自動的補間してアニメーションとして表現できます。

キーフレーム操作ボタン

図の黄色のナンバーを振った4~14の項目について解説します。他の項目の解説は下記のリンク先にあります。

タイムライン

キーフレーム [Keyframe]

4.前のキーフレームに移動Previous Keyframe
プレイヘッドの位置より前にあるキーフレームに移動します。ボタンの操作を行うにはキーフレームの設定を行う項目を選択している必要があります。

5.キーフレームの追加・削除Toggle Deyframe(s)
キーフレームの追加・削除ができます。

6.後のキーフレームに移動Next Keyframe
プレイヘッドの位置より後ろにあるキーフレームに移動します。

7.リニア(直線)Linear
キーフレームの補間方法の一種で動きが一定のスピードで変化します。

8.固定Constrant
キーフレームの補間方法の一種で次のフレームに移動するまで変化がなく、なった瞬間に動きます。つまり、瞬間移動しているような動きになります。

9.スムースSmooth
キーフレームの補間方法の一種でキーフレームを設定した前後が滑らかな動きになります。所謂、オートベジェと言われるもので自動的に滑らかな曲線を作成されます。

10.スムース・インSmooth In
キーフレームの補間方法の一種でキーフレームの左側だけ滑らかな動きになります。

11.スムース・アウトSmooth Out
キーフレームの補間方法の一種でキーフレームの右側だけ滑らかな動きになります。

12.ベジェ(手動)Bezier
ベジェ(自動)との違いはハンドルをロックできるかできないの違いみたいです。ロックするとキーフレームから両端に伸びるハンドルを同期させることが出来てより滑らかな曲線を作ることが出来ます。ハンドルのロックはグラフ表示にして右メニューの「Lock Temporal Control Points」で出来ます。

13.グラフ表示Value Graph
キーフレームの動きをグラフとして見ることができます。

14.オートズーム切替Auto zoom the value graph
グラフの表示方法をオートとマニュアルを切り替えます。Ctrlキーを押しながらマウスホイールをスクロールすると横に拡大し、Ctrl+Shiftキーを押しながらマウスホイールをスクロールすると縦に広がります。

 

 

タイムラインでキーフレームを設定する

位置(Position)にキーフレームを打って画像を先頭から5秒掛けて右から左に動かすアニメーションを設定しながら解説します。

プロジェクト設定は図のように設定します。

キーフレーム [Keyframe]

5秒の新規コンポジットショットを作成します。

キーフレーム [Keyframe]

画像を配置し、大きい場合はスケールを弄って図の位の大きさに小さくします。そして、小さな三角形ボタンの拡張ボタンを開いてPositionの項目を選択した状態(青)にして、プレイヘッド(現在の時間を示す縦の白ライン)の位置を先頭に移動させておきます。

キーフレーム [Keyframe]

位置Xの数値を弄って画像をスタート位置に移動させます。数値は左右矢印になっている時は左右にドラッグすると変更できますし、直接、数値を入力することも出来ます。

キーフレーム [Keyframe]

枠で囲んだどちらかのボタンをクリックしてキーフレームを打ちます。

尚、黄枠のボタンは厳密に言うとキーフレームの有効・無効を切り替えるボタンなのでキーフレームがある状態で押すと全キーフレームが削除されます。

キーフレーム [Keyframe]

キーフレームを打つと図のようになります。キーフレームが青い時は選択されている状態でグレイの時は選択されてないことを意味しています。

キーフレーム [Keyframe]

余談ですがメニューバーにある黄枠は選択されているキーフレームの種類を表していて、この時に他の補間方法をクリックすると補間方法を変えることが出来ます。尚、異なる補間方法のキーフレームと同時に選択している時は青くなりません。

キーフレーム [Keyframe]

プレイヘッドを最終フレームまで移動して位置の値にマイナスの符号を付加します。すると自動でその地点にキーフレームを打たれます。尚、最終フレームにプレイヘッドがある場合は映像が見えなくなリますが正常な動作です。

これで5秒掛けて右から左に動くアニメーションは完成です。実際にちゃんと動くか、再生ボタンを押して確認してみて下さい。ここまでが基本的なキーフレームの設定方法ですが、キーフレームを打つ前にプレイヘッドを打ちたい場所に動かすと言うのが基本です。

キーフレーム [Keyframe]

Value Graphをクリックすると設定値の変化量をグラフとして表示できます。赤いラインがX軸、緑のラインがY値です。尚、キーフレームを設定した項目を選択されていないと表示されません。

キーフレーム [Keyframe]

キーフレームを追加する場合も同じようにプレイヘッドを打ちたい場所に移動させてからキーフレームの追加ボタンクリックする、数値を弄るなどの操作を行います。

キーフレーム [Keyframe]

キーフレームを削除したい場合は削除したいキーフレームを選択してDeleteキーを押します。選択する時はWindowsの操作と同じようにCtrlキーやShiftキーで複数選択も出来ますし、ドラッグによる範囲選択も可能です。

キーフレーム [Keyframe]

 

 

コントロールパネルでキーフレームを設定する

プレイヘッドをキーフレームを設定したい時間に移動してからPositionの横の丸いアイコンをクリックするとキーフレームが有効になると同時に始点となるキーフレームが設定されます。

キーフレーム [Keyframe]

次にプレイヘッドを移動させてからPositionの値を設定するとキーフレームが設定されます。基本的にはこんな感じで設定していきますが細かい設定は出来ません。

キーフレーム [Keyframe]

因みに円の中心に丸い点が入っているものがプレイヘッド上にキーフレームがあることを示しているので、図のような場合はプレイヘッド上にキーフレームがないことを意味しています。

キーフレーム [Keyframe]

キーフレームが設定されているのを確認するには赤枠の部分をダブルクリックすると該当項目が開けます。

キーフレーム [Keyframe]

 

 

時間的補間方法 [Temporal Interpolation]

HITFILM 4 EXPRESSには時間的補間方法(Temporal Interpolation)と空間的補間方法(Spatial Interpolation)があります。時間的補間方法はあくまでも時間の流れの補間を行うだけであって、動きに関しては空間的補間方法を使用します。

ちょっと分かり辛いですが後述する「ビューワーでのキーフレーム操作」とあわせて読むと分かりやすいと思います。尚、補間方法を変更するにはキーフレームを選択してメニューバーのボタンをクリックするか、右メニューなどから変更します。

時間的補間方法には直線、固定、ベジェの3種類あります。尚、スムースなんてろはベジェの一種です。

キーフレーム [Keyframe]

▼リニア(直線)Linear
動きが一定のスピードで変化します。デフォルトではこの補間方法が使用されます。

▼固定Constrant
次のフレームに移動するまで変化がなく、次のフレームになった瞬間に動きます。つまり、瞬間移動しているような動きになります。

▼スムースSmooth
キーフレームを設定した前後が滑らかな動きになります。所謂、自動ベジェと言われるものです。

▼スムース・インSmooth In
キーフレームの左側だけ滑らかな動きになります。

▼スムース・アウトSmooth Out
キーフレームの右側だけ滑らかな動きになります。

▼ベジェManual Bezier
スムース(自動ベジェ)との大きな違いはないようですがスムースの方がより滑らかな動きになるみたいです。所謂、手動ベジェと言われるものです。

 

 

空間的補間方法 [Spatial Interpolation]

空間的補間方法には直線(Linear)、自動ベジェ(Auto Bezier)、手動ベジェ(Manual Bezier)があります。「Lock Spatial Control Points」はビューワーで操作する時にベジェコントロールハンドルが曲がらないようにする設定ですが詳しくはキーフレームのところを見て下さい。

キーフレーム [Keyframe]

キーフレームが直線になっている2点間に直線のキーフレームを追加すると普通はカクカクしたモーションパスになりそうに思いますが、デフォルトで自動ベジェになっている為に図のような緩やかな曲線になります。これが空間的補間方法の効果なようです。

キーフレーム [Keyframe]

すべてのキーフレームの空間的補間方法を直線にしてやると図のようにカクカクしたモーションパスになります。

補間方法を変更する時に項目を選択するとすべてのキーフレームが選択されるのでそのようにしてから右メニューで直線に変更してやると一括で変換できます。出来ない場合は一旦別の項目を選択してから選択すると出来ます。

キーフレーム [Keyframe]

▼直線(リニア)Linear
動きが一定のスピードで変化します。

▼自動ベジェAuto Bezier
キーフレームを設定した前後が滑らかな動きになります。スムースと同じような効果みたいです。ベジェコントロールハンドルを動かすと「Lock Spatial Control Points」のロックが解除されて手動ベジェになります。

▼手動ベジェManual Bezier
手動ベジェと自動ベジェはどちらもベジェコントロールハンドルで操作できますし、ハンドルのロックも掛かってないのでこれにする意味がよく分かりません。

 

 

ビューワーでのキーフレーム操作

キーフレームを設定した動きはビューワーでモーションパスとして表示されます。ビューワーではモーションパスがない状態ではキーフレームの追加はできませんが、少なくとも2点のキーフレームがあればモーションパスが表示されるのでいろいろと操作できます。

実際に動かして設定するのでイメージした動きが作りやすい反面、操作に戸惑ったところもあったのでその辺も含めて解説します。尚、ビューワーで操作できるのは位置(Position)、回転(Rotation)、サイズ(Scale)だけで不透明度(Opacity)やアンカー(anchor)は操作できないみたいです。

モーションパスはレイヤービューを選択している場合はモーションパスは表示されませんのでビューワー表示にして、且つ、選択ツールを選択します。更にShow Motion Pathを有効にしてキーフレームを設定している項目を選択している必要があります。

キーフレーム [Keyframe]

キーフレームが小さな四角形で表示され、小さなドット(点)の間隔が時間と速度の関係を表しています。ドット間の時間は一定なのでその間隔が短いとゆっくり進み、長いと早く進むことになります。

キーフレームを追加するにはデュレーションバーでプレイヘッドの場所を移動してから青い枠の領域をドラッグして動かすと自動でキーフレームが設定されますし、その領域の四隅にある小さな四角形をドラッグするとサイズ変更もできます。更に赤と緑の矢印では水平・垂直に移動できますし、大き目の青い四角形で回転させることも出来ます。

キーフレーム [Keyframe]

ベジェコントロールハンドルは先端の丸いところをドラッグすることで角度や長さを変更できます。通常は両端のハンドルは別々に動きます。

キーフレーム [Keyframe]

キーフレーム上で右クリックしてメニューを表示させると「Lock Spatial Control Points」という項目があり、これを有効にすると両端のハンドルを固定したまま動かすことが出来るようになりよりスムーズな動きを作ることが出来ます。

キーフレーム [Keyframe]

尚、「Lock Spatial Control Points」がグレイアウトして選択できないことがありますがこれは空間補間方法が自動ベジェになっている為でこれを解除してやると使えるようになります。解除方法は「Spatial Interpolation」→「Linear」を選択するか、ベジェハンドルを動かすと解除されます。

キーフレーム [Keyframe]

ここに貼っている画像でもやってたんですが、ビューワーで操作する時に操作対象の映像が邪魔で操作しにくい時がありますがそのような時はレイヤーの目のアイコンをクリックして一時的にレイヤーを非表示にしたり、不透明度を0%にしてやると透過して操作しやすいです。

キーフレーム [Keyframe]

 

 

その他の便利操作

▼プレイヘッドをキーフレームのところまで移動させる
タイムラインにあるキーフレーム上でダブルクリックするだけでクリックしたキーフレーム上にプレイヘッドを移動させてくることが出来ます。

▼キーフレームの選択
Ctrlキーを押しながら選択、または、ドラッグによる選択で複数選択できますが、項目を選択するとすべてのキーフレームが選択されます。ただ、キーフレームが既にひとつでも選択されている場合は出来ないのでそのような時は一旦、別の項目を選択してから選択すると出来ます。

▼キーフレームの切り取り、コピー、ペースト
キーフレームを切り取り、または、コピーすると他のレイヤーの同じ設定項目にペーストすることが出来ます。

▼キーフレーム間の伸縮
3つ以上のキーフレームを選択した状態で両端のキーフレームのいずれかをAltキーを押しながらドラッグすると反対側のキーフレームの位置を保持したままキーフレームの間隔を伸縮することが出来ます。

 


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